能あるイケメンは羽目を外す
仕事でこんなホテルに泊まって本当に良いのかと思えてくる。

「楓、コーヒー淹れたよ」

スイートにはエスプレッソマシーンがあるらしくて、私は陽斗と一緒にソファーに座って彼の淹れてくれたコーヒーを飲みながら海を眺める。

外は三十度を超えて暑かったけど、部屋の中はエアコンがきいていて快適。

「コーヒー飲んだら島をドライブしよう。一週二十キロ位だけどね」

「仕事は?」

「ここでちゃんと楽しめるかどうか確かめるのが、俺達の仕事」

陽斗はコーヒーカップを口に運ぶと、私に向かってウィンクした。

本当にそんなんで良いのだろうか。

こんな優雅に過ごしちゃって……。

麗香達にお土産買ってかえらないとね。

今ごろ杉原さんや麗香達は忙しく仕事してるだろうな。

そんな私の心の中を読んだのか、陽斗が口を開く。
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