能あるイケメンは羽目を外す
私の頭の中は?マークだらけで、ちょっとパニック。

「楓の後すぐに俺も潜るから、ちゃんとフォローするよ」

陽斗はマスク越しに私の目を見てそう言うと、ぎゅっと私の手を握る。

やるしかないんだね。陽斗って顔に似合わずスパルタかもしれない。

相手にノーと言わせないこの笑顔は最強だ。

ああ~、どうか成功しますように。

私は覚悟を決め陽斗の目を見て頷くと、レギュレーターを口にくわえ、マスクを手で押さえて背中から海に入った。

海に入ってすぐに聞こえるのはブクブクという泡の音。

気づいたらもうボートの下にいて私のいる五メートル程下立石さんが待っていた。

でも、まだ慣れていないせいか自分の力ではまだ立石さんのところへいかない。

あたふたしてると陽斗がやって来て、海中で私の器材を調整すると私の手をつかんで立石さんのところに泳ぎ出す。
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