能あるイケメンは羽目を外す
前に二本潜った場所より海水の温度が冷たく感じるのは気のせいだろうか。

聞こえるのは私の息遣い。

今日は快晴で海の透明度は高い。海の中は真っ青だ。

立石さんの後に続いて岩のアーチをくぐりゆっくりだが下へと潜っていく。

珊瑚がないせいか見かける魚は少ない。

珊瑚の死骸の上をひたすら泳ぐと段々暗くなってきて、ある岩の前で立石さんが止まった。

何だろうと思っていると、陽斗が前方を指差す。

それを目で追うと大きな影が見えた。

マントのようにフワッて遊泳するあれは……ひょっとして……。

マンタだ‼

思わずレギュレーター加えてるのを忘れ、呟いてしまう。

水族館でしか見た事なかったけど、本当に大きくて雄大な感じ。

三メートルはありそう。
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