能あるイケメンは羽目を外す
マンタが去っていくのを眺めていると、陽斗が私の残圧計を確認して立石さんにタンクの中の空気の残量を指で伝える。

私のタンクの空気は残り少ないみたいだし、これでボートに戻るようだ。

さすがに三本潜ると身体はクタクタ。

陽斗に手を引かれて立石さんの後をついてアーチをまたくぐる。

でも、岩に頭が当たってマスクがずれてマスクの中に水が入ってきた。

視界がかすむ。

どうしよう、どうしよう‼

頭はパニックだ。

鼻で息を吐いてマスクの中の水を出そうとするが、なかなか上手くいかない。

焦った私は誤って鼻で息を吸ってしまい、水を鼻に吸い込んでゲホッとむせてしまった。

口に入れていたレギュレーターも吐き出してしまい最悪の事態。
< 171 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop