能あるイケメンは羽目を外す
「ちょっと危なかったけど、良く頑張ったよ」

陽斗がニコッと微笑んで私の頭を撫でる。

「今日はマンタも見れたしラッキーだったね。喉渇いたでしょう?」

立石さんは微笑みながら麦茶の入ったコップを私達に手渡す。

「そうですね。ここで見れるとは思いませんでした。でも、……やっぱりホテル側の海は珊瑚が減ってますね」

「ああ、ここ三年くらいで急激に減ったなあ。これ、今回のダイブの写真」

立石さんがカメラを差し出すと、陽斗はそれを受け取り写真を確認していく。

「良く撮れてますね。ありがとうございます」

「それって杉原さんに見せる写真ですか?」

「そう。一応仕事してたって証拠見せないとね。じゃあ、港に戻ってご飯食べようか」

「うん。今日は食べたらすぐに寝る自信がある」

「三本潜ったからね。今日は気持ち良く寝れると思うよ」
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