能あるイケメンは羽目を外す
ウェットスーツを脱ぐのを陽斗に手伝ってもらい、水着も脱いでショートパンツとTシャツに着替えた。

「まだ港に着くまで三十分はかかるから、中でちょっと休んでよう」

私がぐったりしているのを察して陽斗が椅子に腰かけ私を引き寄せる。

なぜか今度は私が陽斗に膝枕してもらう感じになったが、抗議する気力もなく、数十分程うとうとしていた。

「楓、港に着いたよ」

陽斗に優しく起こされると、立石さんにお礼を言ってホテルに戻る。

それから軽くシャワー浴びて着替え、陽斗が予約しておいてくれたホテル内の鉄板焼のお店に向かった。

まだ、六時という事もあり人はまばら。

「せっかくここに来たんだし石垣牛にしよう。サーロインにする?それともフィレ?」

「フィレにしようかな」

美味しい石垣牛の鉄板焼に舌鼓を打ちながら、陽斗と一緒に今日立石さんに撮ってもらった写真を一枚一枚見ていく。
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