能あるイケメンは羽目を外す
「まあね。楓も言うようになったじゃない」

陽斗がよしよしと子供にするみたいに私の頭を撫でる。

彼とのこういう時間は嫌いじゃない。

でも、楽しい時間程長くは続かない。

「ハルト、探したわよ」

突然聞こえてきた英語に陽斗と二人で後ろを振り返れば、そこにいたのはベリーショートのプラチナブロンドの美女。

エメラルドグリーンの目が印象的で、ホルターネックのアイボリーのワンピを着た彼女は、ファッション雑誌で見かけるモデルのようだ。

「ハルト」って言ってたけど、陽斗の知り合いなのだろうか。

「メル……?どうして日本に?」

陽斗が金髪のその女性を見て驚いた表情を見せる。

「ハルトがなかなか戻らないから迎えに来たのよ」

金髪の美女は口を尖らせながらそう言うと、陽斗にぎゅっと抱きついて頬にキスをする。

あっ……。
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