能あるイケメンは羽目を外す
「だから何?私が誰とどこへ行こうと、もうあなたには関係ないじゃない!」

私が声を荒げ、章介の腕を振り払おうとするがびくともしない。

「他人のものになると思うと、逆に惜しくなるんだよな。携帯変えたんだろ?新しい番号教えろよ」

「何……勝手な事を……」

私は章介を見上げ、彼を睨み付ける。

結婚を破談にしたのは自分なのに……。

世界中の女はみんな自分の女だとでも思っているのだろうか。

何て勝手な人なんだろう。

こんな人と結婚を考えた私って……本当に馬鹿としか言いようがない。

彼の本性に気付きもしなかったのだから……。

「あの専務、いけ好かない。お前が俺に傷ものにされても、専務はお前を側においておくかな?」
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