能あるイケメンは羽目を外す
多分、内容なんて全然頭には入ってないだろうな。

静かなのに耐えられなくてただテレビをつけただけなのかもしれない。

「何か飲む?」

楓に近づいて声をかけると、彼女はちょっと考えて口を開いた。

「陽斗の作ったホットミルクが飲みたい」

「了解」

にっこり微笑むと、キッチンに行ってすぐにホットミルクを作る。

これを飲んで少しでも心が温まればいい。

ホットミルクの入ったマグカップを楓に渡すと、彼女はふうふうしながら一口飲んで「美味しい」と、嬉しそうに呟いた。

そんな彼女を見てると、なんだか胸が痛んだ。

明日は会社を休ませた方がいいかもしれない。

頬の腫れは引いても痣が残ってるかもしれないし、精神的に辛いだろう。
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