能あるイケメンは羽目を外す
「綺麗だよ」

何度も楓に囁いて、彼女を抱き締める。

その言葉に嘘はない。

楓が眠気に襲われ俺の腕の中で静かに眠りにつくと、俺は愛おしげに彼女を見つめながら魔法の呪文のように囁いた。

「早く元気になれ」

それは俺の切なる願い。

今は何もかも忘れて眠れ。

また明日から彼女が笑ってくれますように……。
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