能あるイケメンは羽目を外す
「こうして楓に触れられる。それだけで俺は癒されるし、強くなれる」

実際、楓は今の俺の元気の源で、彼女がこうして俺の腕の中にいると安心する。

もう二度と手放せない唯一無二の存在。

「それは私の方だよ」

楓の声が俺の胸に響く。

「そう?それは嬉しいな。だったら尚更、俺と結婚して」

楓の耳元で俺は優しく囁く。

「……うん」

俺の服をぎゅっとつかんで、楓がゆっくり頷く。

「じゃあ、明日さっそく婚姻届もらいに行こう。楓の亡くなったご両親にも報告に行かないとね」

墓参りをして楓のご両親にも挨拶をしておきたい。

楓を一生大事にするって伝えたい。

「うん。ありがとう」

楓が目に涙を溜めながら俺を見上げて笑みを浮かべると、俺は彼女に顔を近づけ唇を重ねた。
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