能あるイケメンは羽目を外す
だが、本気になって何が楽しい?
幸か不幸か俺は昔から勉強もスポーツも何の努力をしなくても出来た。
だが、何でも出来てしまって逆につまらなかった。
目標がすぐになくなる。
俺は杉原に悪びれずに答えた。
「そのまさかだけど。杉原、三十分後にホテルに迎え頼む」
『夜遊びしてたのに、そんな偉そうに命令しないで下さい。たまには自分で電車に乗って出社してはいかがですか?』
杉原が俺を冷たく突き放す。
そっちがその気なら……。
「頼むってちゃんとお願いしたんだけど。電車に乗っていいんなら、会社休んで行けるとこまで行っちゃうけど、いいの?」
クスッと笑いながら杉原をからかうと、こいつは電話の向こうでわざとらしく盛大な溜め息をついた。
『自分が専務って自覚ありますか?いくら社長の息子だからって、だらだらと休んでいるとそのうち本当に首になりますよ』
「別に首になってもいいけど。好きで専務になったわけじゃない。社長の息子が必ず会社を継がなきゃいけない法律なんてないしね。何なら、お前が専務をやれば?」
幸か不幸か俺は昔から勉強もスポーツも何の努力をしなくても出来た。
だが、何でも出来てしまって逆につまらなかった。
目標がすぐになくなる。
俺は杉原に悪びれずに答えた。
「そのまさかだけど。杉原、三十分後にホテルに迎え頼む」
『夜遊びしてたのに、そんな偉そうに命令しないで下さい。たまには自分で電車に乗って出社してはいかがですか?』
杉原が俺を冷たく突き放す。
そっちがその気なら……。
「頼むってちゃんとお願いしたんだけど。電車に乗っていいんなら、会社休んで行けるとこまで行っちゃうけど、いいの?」
クスッと笑いながら杉原をからかうと、こいつは電話の向こうでわざとらしく盛大な溜め息をついた。
『自分が専務って自覚ありますか?いくら社長の息子だからって、だらだらと休んでいるとそのうち本当に首になりますよ』
「別に首になってもいいけど。好きで専務になったわけじゃない。社長の息子が必ず会社を継がなきゃいけない法律なんてないしね。何なら、お前が専務をやれば?」