キミはすぐそば。
演劇部の仮入部に行ってみた。
部室となっている部屋は視聴覚室で、割と本格的な作りになっていた。

舞台が見やすい所に座ろうと少し後ろの方の席に座ると、やはり林さんがいた。

「やっぱり来てる…」

そう思った瞬間、彼女は振り返って

「同じクラスの子だよね、ごめん名前まだ覚えてなくって。演劇部志望なの?」

と溌剌とした声で話しかけてきたのだ。

「え、あ、小久保です。志望っていうか、面白そうだなって思って。林さん…は演劇部志望なんですか?」
「そうそう、あ、あと敬語じゃなくていいよ!クラスメイトなんだしさ。」

そう言われ少し気が楽になり、そして林さんとは仲良くなれそうだな、と思った。
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