素 直 に な り な よ .
《若桜 斗真さんへ
いきなり手紙なんか書いて
ごめんなさい。
どうしても斗真には伝えておかなければ
いけないことがあります。
直接言わなくてごめんなさい。
ここであの夜の真実を書きます。
あの夜、斗真と私はお互い全裸で
寝てはいたけど本当に
なんにもなかった。
斗真が襲いかかってきたとかも
全部作り話。
こうでもすれば、斗真が
私のものになると思った。
あなたから幸せを奪ってごめんなさい。
斗真は、知らなかっただろうけどさ
斗真がずっと柴田楓を
想い続けてたように私も
斗真を想い続けてたからね。
って、今さら言っても遅いけどね。
私は、実家の静岡に帰って
家業を継ぐことにしました。
あ、お見合い結婚する予定だから。
長々となってしまったけど、
本当に斗真には悪いことをしたと
心の底から思ってる。
私のわがままに巻き込んで
嫌な思いまでさせてごめんなさい。
これから、柴田楓を
幸せにしてあげてください。
今まで色々迷惑かけてごめんなさい。
お世話になりました。
ありがとう。
設楽 亜希より》