Do you love me?[短篇]
「いきなり倒れたんだよ…」
「…え、あ、そうなんだ」
確かにだるかったが
倒れるなんてこれっぽっちも思っていなかった。
そうとうきてたみたい。
「遠田君がここまで運んでくれて」
「…じ、仁が?」
気を失う直前に聞いた声は
やっぱり仁の声だったのだろうか。
なんだか、凄く安心した。
「…戻れる?」
「うん、もう平気。」
制服を調えて
保健の先生にお礼を言うと
教室へと向った。
仁はまだ教室にいるだろうか。
いたら、お礼を言わなくちゃ。
そう思いながらガラリと
教室のドアを開けると、仁の席は空席。
「あれ、遠田君帰っちゃったのかな?」
「…そうみたいだね。」
…最近は毎日学校が終わるまでいてくれたから、今日もいるのかなって思ったのに。帰っちゃったんだ。なんか、残念。
時間で言うと3時間目。
お昼までまだ2時間も残っていた。
「でさ、実際どうなのよ」
「え?」
いきなり何を言い出すやら。
「遠田君と!…付き合ってるの?」