Do you love me?[短篇]






「…仁?」



いつものようにお弁当と
ケーキの入った袋を持ち、屋上のドアを開ける。



そこにはやっぱり
寝転がった仁の姿があった。





「…。」


視線だけが私を捕える。






「さっきはありがと。…仁が運んでくれたんだって?」

「…別。」

「もう回復しちゃった。」





少し寝たら大分良くなった。
体も軽くなったような気がした。



無反応な仁はいつものこと。
私はいつも通り隣に腰を下ろす。





「はい、今日のお昼!」

「…」




ぽん、と仁の前に
2つの箱を並べる。


今日のお弁当は特別だ。
仁の好きなもの、全部詰めてきたんだ。



おいしい、って言ってくれるかな?



はい、といつものように
ピンク色の箸を仁の前に差し出した。






「…?」

「…。」



でも、それを受け取らない仁。

どう、したの?
今になって気が付いた。


仁の様子がおかしいと。



「…おなかでも痛いの?」

「…」

「どうかした?」



私は少し心配になって
そっと仁の顔を覗き込んだ。









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