Do you love me?[短篇]






「チョコケーキ!」

「…。」



昨日、いきなりお菓子を作りたい衝動に駆られ夜中の1時から作り始めたチョコケーキ。飾り付けにも時間を掛け、見た目はかなり良いと思う。


お弁当の横に置かれたケーキをじっと見つめる仁になんだかソワソワする私。



「お弁当食べたら食べてみて?」

「…食ってやってもいい。」



ふふっ。
そういう言い方、昔から変わってないね。



小さい時からそうだった。
ストレートに気持ちを言わない仁。


それもここまで来れば可愛く見える。




「どう?おいしい?」

「…普通。」




いつものように10分でお弁当を食べ終わり、ケーキも結構大きかったのに直ぐに仁のお腹の中へと収まってしまった。



普通かあ…。
微妙な感想だな。



よっし!



「あ、明日はチーズケーキ作るから!」

「は?」



絶対おいしいって言わせて見せる!


何言ってんだという顔で私を見る仁をよそに、私はぎゅっと拳を握った。















「香奈枝、最近顔色悪くない?」

「そう?別に普通だけど。」


多少だるいけど。


毎日毎日、ケーキやらタルトやらを作っているから布団に入るのはいつも3時か4時。睡眠時間が減っているのは確かだった。



でも、仁においしいって言ってもらいたくて。


只それだけのために毎日頑張っていた。




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