Do you love me?[短篇]
…キツ。
何だかいつもよりも
体が重いような気がする。
「はぁ、はぁ…っ」
まだ始まって10分も立っていないというのに、私の体はもう限界。なんだか凄く、辛くて呼吸も上手く出来なかった。
何、これ。
やっぱり、寝不足が効いてるのかも。
「ちょ、香奈枝、大丈夫?」
「ごめ、…無理か、も」
吐きそうになって、
走っていた足が自然とゆっくりになる。
それとともに襲ってきたのは激しい眩暈。
「気持ち悪っ…」
「ちょ、香奈枝!」
ふらっと倒れそうになったその時だった。私の体を支えるように抱きとめた腕。タバコの微かな香。そして広い胸。
じ、ん?
「馬鹿じゃねぇの、自分で気づけよ。」
「…」
「ったく。」
仁の呆れたような溜息を聞いて、
私は意識を手放した。
夢の中で私は凄く、凄く暖かいものに包まれていたような気がした。
「んっ…」
あれ…
ここって、保健室?
目が覚めて、
辺りを見渡すと見覚えのあるその部屋。
学校の保健室。
「香奈枝!良かった!」
「わっ…」