Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
「実はまだ、ラグビーやってるんですよ。今はまた毎日部活に行ってます。」
それを聞いて、みのりは嬉しそうに笑顔になった。
「そっか。春休みにある練習試合、助っ人で出るって言ってたから、練習しとかないとね。」
「…え。先生、知ってるんですか?」
遼太郎が目を見張ると、みのりはいっそう嬉しそうに身を乗り出した。
「うん、江口先生に教えてもらった。応援に行ってもいいのかな?」
「もちろんです!」
力強く遼太郎が頷くと、
「わぁ!また、遼ちゃんがラグビーしてるの見られるなんて、すごく嬉しい!!」
と、みのりは両手を胸元に握って、満面の笑みを見せてくれた。
その笑顔に、遼太郎の目は釘付けになり、胸はキュゥーンと愛しさのあまり切なく絞られる。
思わず、抱きしめたくなった衝動を抑え込むように、遼太郎は口を開いた。
「…スタンドオフは宇津木がやるんで、俺はセンターにまわるんですけど。」
「そっか。でも、2年生のときも、センターだったんでしょ?」
みのりにそう言われて、遼太郎はまた目を見張った。
「何で知ってるんですか?」
「それも、江口先生に教えてもらったの。」