Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
そして、合宿3日目。
この日は疲れているだろうと、午前中は「自由研修」ということにして、この温泉地での自由行動とした。
朝からゆっくりと温泉に入って宿で過ごす者。他の温泉を廻ってみる者。お土産屋の立ち並ぶ風情のある街並みを歩いて見る者。
様々あったが、遼太郎をはじめとする真面目な一団は、「日常生活における温泉の利用」を調査するべく市役所や関連の施設へと赴いた。
相変わらず陽菜はさりげなく遼太郎にくっ付いていて、それに伴って何人かの2年生の女子が行動を共にした。
佐山は宿に残り、樫原は遼太郎のほどの意欲はなかったが、陽菜の動向が気になって遼太郎の側を離れられなかった。
樫原が気を揉んでいる反面、当の遼太郎は調査に熱中し、陽菜の存在など目に入っていないようだ。それでも、陽菜はめげずに遼太郎の側にいて、かいがいしく世話を焼いていた。
そして、午後からは本当のお楽しみ。宿からほど近い人工ビーチに、皆で海水浴に出かけた。
その時、一際目を引いたのは、やはり陽菜だった。ヒラヒラとフリルの付いた水色のビキニが白い肌に映え、完璧とも言えるプロポーションに、ゼミ生の男子達は目が釘付けになった。可愛らしくて程よくセクシーで、おまけに、この夏の太陽にも負けないほどまぶしい笑顔。
他の海水浴客でも賑わうこのビーチの中で、陽菜は間違いなく誰よりも輝いていた。