Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜
肌の上を遼太郎の唇が滑るのとともに、みのりの服が脱がされていく。
初めての経験に臨む遼太郎は、こういうかたちで女性の体を目にしたことはないはずだ。それを思うと、みのり自身もまるで初めての時のように、遼太郎に全てをさらけ出すのが恥ずかしくなってくる。
けれども、誰よりも愛しい遼太郎の初めての時を、覚えておきたいと思った。彼がどんなふうに触れて、どんなふうに愛してくれるのか、この体に刻みつけておきたいと思った。
息つく暇もないほどに早急で、若さに任せた力強く拙い遼太郎の愛撫。みのりはすぐに、その情熱的で激しい愛撫に翻弄され、〝覚えておく〟なんて余裕はなくなった。
自分が今どんな声をあげて、自分の体がどうなっているのかさえも分からなくなる。「好きです…」と、うわ言のように囁かれる遼太郎の声に、応えることもできなくなる。
「……あぁっ!!」
そして、ひとつになった瞬間、突然みのりが悲鳴のような声を上げて、遼太郎にしがみついた。
初めてのことに勝手がわからない遼太郎が、その動きを止めてみのりを覗き込んだ。
「……先生?……い、痛かったですか?」
みのりは、久しぶりの感覚……しかも遼太郎の感覚を初めて味わって、いきなり達してしまっていた。