Rhapsody in Love 〜幸せの在処〜



「大丈夫です。多少崩れてても……食べられます。」


 その優しい微笑みを見て、みのりも安心したように小さく笑い、ケーキの箱を拾い上げる。

 それから遼太郎がみのりの肩を抱き、二人で寄り添って部屋に入ると、ドアはゆっくりと動き、パタン…と音を立てて閉まっていった。


 辺りはしんしんと冷え込んで、粉雪はまだ降りしきっていた。だけど、二人のいるこの場所はどこよりも明るく温かかった。


 大事なのは、今ここに二人でいること。

 そう、ここはずっと探し求めていた二人の幸せの在処――。









       ―― 完 ――


   Rhapsody in Love ~幸せの在処~

        2017.3.22
2018.7.6(加筆修正)











※ 次ページの「あとがき」も、ぜひ読んでください!

< 773 / 775 >

この作品をシェア

pagetop