君に出逢わなかったら…。

なんでうちが優希なんかのためにこんな思いしなきゃいけないわけ??

そのとき…
[ガンッ!!!]
すごい音がした。
なんとなくさっきまで優希がいた場所を見ると
いつの間にか優希がいない。
もしかして…と思い、音がしたほうを見る。
そこには、今まで見たことのない恐い顔をした優希がいた。
さっきの音は、優希がうちをにらんでる子の椅子を蹴飛ばしたのだろう。
優希の近くに椅子が転がってる。
そのとき、優希が口を開いた。
[お前らさっきから何??何にらんでんの??]
[………。]
あまりに優希が恐いのか、うちをにらんでた子はビクビクして何も言わない。
[何にらんでんだっつってんだよ!!]
優希がまた椅子を蹴飛ばした。
[由紀…。優希と仲良くして…る…由紀が……うざ…くて…。由紀を…にらんでた…の。]
泣いてるせいでうまく喋れないのか、途切れ途切になりながらもにらんでた子が答える。
[は??意味分かんねえんだけど。あれは俺がまとわりついてるだけだから。由紀になんかしたら承知しねえよ??]
優希は女の子をにらみながら答える。
[…は…い…。]
女の子はあまりの恐怖と悲しみで、泣きながら教室を出て行った。
[麻紀っ!!]
周りにいた女の子が追いかける。
井上麻紀。
よくギャル系の女の子達と一緒にいる。
噂では一週間で好きな人が変わるとか…。



[はぁ~…]
優希がため息をつきながらうちの所に帰ってくる。


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