君に出逢わなかったら…。
「今 絶望に陥ってるんだから黙って。」
うちは冷たく言い放つ。

「…。拓哉と同じクラスになれなかったから?」
優希は、いたずらっこみたいな顔をしてからかってくる。

うちは顔を真っ赤にして、
「うるさい!!」
と優希を睨んだ。

すると優希は白い歯を出して
「ひひひ♪」
と笑った。

その笑顔になぜかうちはドキドキしてる。

うちは拓哉が好きなはずなのに。

優希のことなんか好きなわけがない。

うちは、優希に少しずつ気持ちを抱いてることを認めたくなかった。

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