Dear…
Dear父さん

こんな死に方をしたこと、あなたはさぞかしお怒りのことでしょう。
自ら命を絶つなんて、本当に最後までどうしようもない阿呆だと自分でも思います。

今更ながら言わせて頂きます。
僕はあなたが嫌いです。
故に、これから書くこと全てを僕からあなたに宛てた呪いの言葉とでも思って頂けたらと思います。

死んでからまであなたに会うのは御免です。
ですから、後数十年はこちらには来ないで頂きたい。
嘘をつくのに疲れても、決してこちらに逃げて来ないように。

僕はあなたの幸せを願ったりしません。
だから、僕の冥福なんて願うだけ無駄だということを忘れないで下さい。
あなたは父親らしい事なんて一つもして下さらなかったのですから、僕のために泣くなんてことも止して下さいね。
あなたは一生嘘つきなピエロなのですから。

追伸
こんな親不孝な人間に墓は要りません。
灰になるまで燃やして桜の木の根元にでも撒いてやって下さい。

親不孝なことしか出来なくてすみません。


それでは、お先に行かせて頂きます。
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