In the small globe
「由仁ちゃんって、麗と前からお友達なの?」
「うん、1年の時からね〜」
「茶道部だしねっ!」
「うん!い、糸賀さんは何部だっけ」
「私は書道だよ」
「おぉ〜」
由仁の無理やり話してる感じが、付き合いの長い私には伝わってきて辛かった。
学校の最寄りと家の最寄りが1番近いのは恵理子だった。
恵理子が最初に降りた。
恵理子の最寄りから由仁の最寄りまでの間、由仁が深刻な顔をしていた。
「麗、」
「ん?なに??」
「私、あんまり人の好き嫌いとかするタイプではないとは思ってるんだ。でも、…」
こうゆう所で関係が崩れるのが1番嫌だった。
「でも?でもどーしたの???も、もしかして3人で帰るの嫌だった?ごめん本当にごめんね!メールだけじゃ由仁のこと判断し切れなくて、」
「違うの!」
「え?」
「麗だこらこそ正直に言うね。」
「う、うん。」
「私、メールの時はその相手が糸賀恵理子だと思ってなかったんだ。」
由仁がフルネームで恵理子のことを呼んだ。
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