In the small globe
三章〜見え始める壁〜
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【In the small globe】
〜見え始める壁〜
始業式の日、帰りの電車でスマホが鳴った。
校則では、電車内は勿論、通学中に携帯電話を使用することは違反だった。
しかし、見つからなければいいのだ。
だから今時の女子中高生はよく制服でスマホをいじっている。
仮に同じ制服を着た生徒に見つかったとしてもその人が嫌われる覚悟、度胸が無い限り教師にそのことが伝わることは無いのだ。
私は行きの電車でマナーモードにすることをすっかり忘れていたのだろう。
とっさに鞄からスマホをとって私に冷たい視線を送っている周りの人に、小声で
「あっすいません…」
と言った。
〜見え始める壁〜
始業式の日、帰りの電車でスマホが鳴った。
校則では、電車内は勿論、通学中に携帯電話を使用することは違反だった。
しかし、見つからなければいいのだ。
だから今時の女子中高生はよく制服でスマホをいじっている。
仮に同じ制服を着た生徒に見つかったとしてもその人が嫌われる覚悟、度胸が無い限り教師にそのことが伝わることは無いのだ。
私は行きの電車でマナーモードにすることをすっかり忘れていたのだろう。
とっさに鞄からスマホをとって私に冷たい視線を送っている周りの人に、小声で
「あっすいません…」
と言った。