転校生は幼なじみ。
 「翔に美紀ちゃーん。ご飯するわよー。」
 助かった。たまにはいいことするじゃないか母さん。いつもはものすごくイラつくけど今だけは感謝感激だ。いつまで続くのか分からない説教が終わりを迎えれる。
 …………ん?俺に……美紀?
 「あぁそういえばおばさんが今日は私たちと翔んとこと一緒に夕飯食べるって言ってたわね。」
 「そんなの俺聞いてねぇよ!いつ決まったんだよそれ!」
 「朝に母さんが言ってた。」
 「そんな早くからかよ。」
 前言撤回、朝から決まってんならさっさと話せや。
 「そういえばいつからこの家に来てたんだ?来るなら来るって言ってくれていればこんなことには……」
 「昨日から来てたんだけど気付かなかった?」
 そういえば昨日は春休みの最後の休みだー一日中寝まくるぞー的な感じでほとんど寝てたような。
 もしかして俺の睡眠を邪魔したあの大きなエンジン音は引越し用のトラックのだったりするのだろうか。
 
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