転校生は幼なじみ。

それから今日はずっと怯えモードに入ってしまっていた。
昼を食べるときも俺の隣にチョコンと座り、教室でも誰にも話しかけようとせず外ばかりを見ていた。
しまいには帰りに一緒に帰る約束をするにもほとんど一方的に押し付けたみたいで、美紀ちゃんはそれにうなずくだけ。
俺にまで人見知りを発生してどうする。
みのるも責任を感じてか必死に話しかけて美紀ちゃんの人見知りを治そうと頑張ってくれてはいたのだが、逆効果でしかなかった。
そんな美紀ちゃんだったのだが……
「ねえ、今日の夕飯なんにするの？今からスーパーよるって言ってたけど家の近くにスーパーあるの？どこどこ？ここを右？左？」
「おまえは一旦落ち着け。」
帰るとなると人見知りはどこかへと吹っ飛んでいた。