転校生は幼なじみ。
そう思っていた自分がいた。
先に気づいておくべきだった。その言葉はフラグでしかないことを。
「なんで?なんで俺が電話を取っている間にネギをそのままぶち込んでんの!?切れよ!!卵を鍋の中に入れるなよ!普通違うお皿に入れて卵をといてから食べるだろ!!」
「テヘペロ♪」
今日もお腹はゴロゴロゴロってか?
……はぁ。

っと、吐息をついていたわけだが予想に反して食べた後トイレに直行ということはなかった。
よくよく考えると卵は生でも食べられるしネギも馬鹿みたいにデカイだけだ。
腹を壊す要素自体がなかった。
「鍋に卵が浮いてるというちょいと不思議な鍋になったけど案外いけたな。」
「まぁ私たちの場合いけたなっていうのはうまいって意味じゃなくて食べられたって意味でとらえないといけないけどね。」
「違いねぇ。」
鍋の中の異様な数の卵たちは糸こんにゃくが探しにくいことぐらいにしか意味がなかった。
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