転校生は幼なじみ。
授業も終わり無事に(？)カラオケに連行された。ちなみにとおるとみのるは俺を裏切って置いていきやがった。
「なんであんただけ点数が違いすぎてんの！？みんな80点いくかいかないかなのに、あんただけ70点超えてないよね！？あんたそんなんでドラムできんの？」
今日の音楽の授業は良かった。いきなり小太鼓のバチを持たされたのは驚いたがクラスマッチで歌う曲のドラムを決めると言っていた。
リズムをとるのは昔から得意だからテストでもなんなくこなして本番でドラムをすることになった。あまりにも上手いので先生から「うちの吹奏楽に来てくれないか」と言われたが丁重にお断りした。
「いや、だって歌ってたらリズム狂いまくるだろ」
そもそもドラムはリズムをとることが専門だからそれ以外はする必要がないと思っている。
ドラムが歌うこともあるらしいがそれはリズム感がよすぎるからできる技だ。誰でもできる訳じゃない。
「……綺麗に音程外れてるから替え歌でもしてるのかと思いました」
「古佐田は黙っとけ。そもそもドラムに音程があったら俺、叩けねぇよ」
ドラムは叩くことが専門。ピアノみたいに音程も考えずにすむしただ叩くだけの作業だ。小太鼓は叩くタイミングを変えればOKだ。
「…………」
そしてなによりも美紀ちゃんの無言。絶句して言葉も出ない空気が一番キツイ。(すでに何度も体験済み)
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