転校生は幼なじみ。
ネズミの絵が描かれている袋はおみやげようのはずだがそこからくさやが飛び出しているのが気になる。
「それじゃあ私家に帰りますんで」
「あぁちょっと待って美紀ちゃん」
玄関にのびている酔っ払いを華麗に避けて靴を履いていた時に急に呼び止められた。
「はい、これお土産」
「……ありがとうございます」
同じところに行っていたはずなのになぜかお土産を渡す母さん。それだけでも酔っ払ってるなと思ったが渡しているものはさっきまで飛び出していたくさや。
渡された本人もどう対処すればいいのか分からなくなっている。
酔っ払うのもほどほどにして欲しかった。
「ねぇ、開けてみて」
「え?はい、こうですか?」
「えっ、ちょっと待っ」
くさやを知らなかったのか躊躇なく袋を破った。そんなことをすれば強烈な臭いが出るわけで
「なんですかこれ!?ものすごく臭いんですけど!!」
「ありっ、間違えちった。まぁドンマイドンマイ」
「はぁ、この臭いとるの大変なんだけどな」
美紀ちゃんとの3日間は最後まで騒がしく、楽しく終わった。
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