ぼくのことだけ見てなよ
*椿姫のトラウマは、ぼくが全部埋めてあげるから
那覇空港を離陸して、今度こそ、わたしは疲れて寝てしまった。そして、わたしは那津に起こされるまでグッスリだった。
飛行機から降りて、多少頭がボーッとしながらも、スマホの電源を入れた。すると、淳平からLINEがきていた。
「晩御飯食ってこい、って…。淳平のやつ…」
多分、わたしに作らせないために言ってるんだろうなぁ。ホントは、わたしのごはん食べたいくせに。そう思うと、クスッと笑みがこぼれてしまった。
「椿姫ちゃん」
「あ、那津」
「あのね、わたしお父さんが迎えに来ててね、もう待ってるって言うんだ。だから、ごめんね。先に帰るね?」
「うん、わかったよ!気を付けてね?」
「う、うん。じゃあ、また学校でね!」
「?…うん」
なんだろ、なんか那津変な感じだったような…。っていうか、アレ…となりにいるのって松井…?
那津が走って柱のところに立ってた男子に近付いた。でもそれは、かなり遠くて松井かどうかゼッタイの自信はない。
でも、もしアレが松井だとしたら、美島は?那津が松井と帰りたいのが理由なら、ちゃんと言ってくれるはず。ってことは…。
「椿姫」
「……っ、」
うしろからかけられた声に、ビクッと反応してしまう。……美島の声だったから。
飛行機から降りて、多少頭がボーッとしながらも、スマホの電源を入れた。すると、淳平からLINEがきていた。
「晩御飯食ってこい、って…。淳平のやつ…」
多分、わたしに作らせないために言ってるんだろうなぁ。ホントは、わたしのごはん食べたいくせに。そう思うと、クスッと笑みがこぼれてしまった。
「椿姫ちゃん」
「あ、那津」
「あのね、わたしお父さんが迎えに来ててね、もう待ってるって言うんだ。だから、ごめんね。先に帰るね?」
「うん、わかったよ!気を付けてね?」
「う、うん。じゃあ、また学校でね!」
「?…うん」
なんだろ、なんか那津変な感じだったような…。っていうか、アレ…となりにいるのって松井…?
那津が走って柱のところに立ってた男子に近付いた。でもそれは、かなり遠くて松井かどうかゼッタイの自信はない。
でも、もしアレが松井だとしたら、美島は?那津が松井と帰りたいのが理由なら、ちゃんと言ってくれるはず。ってことは…。
「椿姫」
「……っ、」
うしろからかけられた声に、ビクッと反応してしまう。……美島の声だったから。