桜糸
灰色の糸
秋風が心地よい10月
今年もこのお墓のよこで座っていた。
もう5年目になる。
彼の大好きだったコスモスを添えて
何も喋ること想うことなくただただお墓に刻まれた「秋人」(あきひと)の文字だけを見つめていた。


ふと時計を見た、
「やばい8時になる、ここを離れなきゃ」
1人で呟いてその場を離れる。帰
る途中会っては行けない人に会ってしまった。

「また貴方ねここには来ないでって言ってるでしょ人殺し」
怒りの言葉を発したご婦人
秋人のお母さんだ。

その後ろからごめんねと手で合図してくれる。女の子秋人の妹の茜ちゃんだった。

「すいません。失礼します。」
私は頭を下げその場から逃げた。




二人が見えなくなって私はそこのベンチに座った。

「なんでこうなるんだろう?」
「ただ私は秋くんの命日にお墓参りに来ただけなのに…」

あまりにも虚しかった。

「帰ろう」
まだ午前中なのに何もしないで住んでる町に帰った。
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