あの日のきみを今も憶えている
*
二日間は、快晴であるらしい。
朝の天気予報をしっかり確認した私と美月ちゃんは、楽しさとワクワクをいっぱい詰め込んだバッグを持って、家を出た。
「行ってらっしゃい、ヒィちゃん。って、うふふ」
玄関先まで見送りに出てくれた姉が、おっきなバッグを抱えた私を見て笑う。
「なに?」
「ううん。最近のヒィちゃんはすごく元気になったから、嬉しいなって」
「そう、かな」
「そうよう。美味しい朝ごはんつくってくれたり、お出かけが増えたり。
おねえちゃん、ヒィちゃんの卵焼き大好きよ。我が家の味とちょっと違って、でもすっごく美味しい」
「えへへ、チィさん、ありがとう」
おっとりと笑う姉の言葉に、私の横にいた美月ちゃんが言う。
「さあ、行ってらっしゃい。気を付けてね」
「チィさん、お世話になりました」
姉の前で、美月ちゃんが頭を下げる。
しかし、それはやはり姉には伝わらない。
美月ちゃんは肩でふっと息をついて、私に笑いかける。
「さ、行こうか」
私は小さく「うん」と答えて、姉に手を振った。
「行ってきます」
私たちが見えなくなるまで、姉は手を振って見送ってくれた。
「――お待たせ!」
待ち合わせ場所のバス停には、既に二人はいた。
私の、膨らんだ旅行バッグを見て園田くんが「でけえ」と言う。
「ホントだ、ヒィちゃん、すごい荷物だね」
穂積くんが私の荷物を見て笑う。
二日間は、快晴であるらしい。
朝の天気予報をしっかり確認した私と美月ちゃんは、楽しさとワクワクをいっぱい詰め込んだバッグを持って、家を出た。
「行ってらっしゃい、ヒィちゃん。って、うふふ」
玄関先まで見送りに出てくれた姉が、おっきなバッグを抱えた私を見て笑う。
「なに?」
「ううん。最近のヒィちゃんはすごく元気になったから、嬉しいなって」
「そう、かな」
「そうよう。美味しい朝ごはんつくってくれたり、お出かけが増えたり。
おねえちゃん、ヒィちゃんの卵焼き大好きよ。我が家の味とちょっと違って、でもすっごく美味しい」
「えへへ、チィさん、ありがとう」
おっとりと笑う姉の言葉に、私の横にいた美月ちゃんが言う。
「さあ、行ってらっしゃい。気を付けてね」
「チィさん、お世話になりました」
姉の前で、美月ちゃんが頭を下げる。
しかし、それはやはり姉には伝わらない。
美月ちゃんは肩でふっと息をついて、私に笑いかける。
「さ、行こうか」
私は小さく「うん」と答えて、姉に手を振った。
「行ってきます」
私たちが見えなくなるまで、姉は手を振って見送ってくれた。
「――お待たせ!」
待ち合わせ場所のバス停には、既に二人はいた。
私の、膨らんだ旅行バッグを見て園田くんが「でけえ」と言う。
「ホントだ、ヒィちゃん、すごい荷物だね」
穂積くんが私の荷物を見て笑う。