あの日のきみを今も憶えているのレビュー一覧
本当に、面白い! 優しさと芯の強さがある主人公が素敵です。自分の足でしっかりと立ち、好きなものに全力で挑む、そうしてもいいんだなあと思う。切なく、でも悲しいだけじゃない前に進む力をくれるお話でした。
突然、命を失ってしまった友人。 大好きな友人だった。 そして彼女を愛した彼から笑顔が消えた。 そんな彼女と唯一つながれる主人公。どうか、どうか、彼に彼女の想いが、熱が、伝わりますように。 始めから最後までずっと胸が苦しかった。みんながみんな、ただ純粋でたったひとつの想いを抱いているだけなのに、それが満たされない切なさに、涙を堪えるのが大変なくらい。 けれど、それを乗り越えた先にある彼らと彼女の笑顔は、とても眩しく感じました。 短い一夏を、主人公は間違いなく、永遠に彩った。 みんながとても愛おしくてたまらない。 この作品を読めて良かったです。
構成力と文章力に圧倒されました。なんだろう。読み終えてもなお、というか。久々に世界から抜け出せない感覚です。本当に感服の一言。 いつの間にか、泣いていました。 だれかが死ぬ、という物語は一貫して悲しいもの。けれど、その事象が涙を誘ったのではありません。 作者さんがつむいだ言葉や、人物たちの想い、築かれていった関係性に、心をつかまれて、深く感情移入していたから。このお話には、本物の恋と友情と、絆が描かれていたと思います。 本当に力をお持ちで、そして、それだけではない作者さん。彼女が書き上げたお話に出会えたこと。ヒィに、ミィに出会えたことが、今、とても幸せです。ぜひ、読んでください。
ずっと昔から恋していたあの人にはとても素敵な彼女がいる。 その子が不幸な事故で命を落としてしまった夏、奇跡は起こった。 突然幽霊が見えるようになってしまったヒヅル。 幽霊になってしまった美月 美月をひたむきに愛する杏里 そして3人の糸を結んでくれる穂積 そこには恋があり、友情があり、切ない三角関係があり… でも振り返れば「綺麗な物語でした」の一言です ひとりひとりがとても魅力的で、みんな幸せを願わずにはいられない。 あぁ神様、この際常識はどうでもいいから甦りの奇跡を!…なんて願ってしまう程に。 ラスト、想像の余地を残してくれる終わりがニクイったらなかったです。 あなたはどんな未来を想像しましたか?って、読んだ人達と語り合いたい!! とても面白かったです。
一夏という短い期間にぎゅっと濃縮された永遠の思い出。 急に降り始めた夕立のような序盤の事件には目の前が真っ白になり、水面をキラキラと輝かせる太陽のような終盤の美しさには、目がくらみました。 おそらく夏休みの野いちご少女向けに書いたであろうこの話は結局はそこそこ歳を重ねたオトナ向けであり、だが、それで良いとも思います。