Encounter of fate ー運命の出逢いー
結愛「2年前に事故で…あれは私の高校の入学式前日でした。兄妹がいない私は父と母と入学祝いとして食事にでかけたんです」
その話をし始めた途端人が周りに全く居なくなり風が吹いた
岡本さんの顔もすごく真剣で目を合わせることができなかった
結愛「すごく楽しかったなぁー最後にみんなでご飯が食べれてよかったです。その帰り道…父が運転する車で私達は帰宅していました。すると交差点でいきなり…横から車が…私は一瞬の出来事に状況がつかめませんでしたがとにかく炎が熱く苦しかったので必死に扉をあけて外にでました…両親を置いて…そしたら…」
その瞬間結愛は視界が真っ暗になった
准一「……」
准一は黙ったまま結愛を抱き寄せていた
結愛「岡本さん…」
准一「ごめん。」
結愛「なんで岡本さんが謝るんですか…そんなこと言われたら私…」
と言いながら結愛は泣き出してしまった
准一「辛かったな。こういう時は泣いていいんだよ。俺はその立場に立ったことがないからわからないけど今結愛ちゃんが泣いているってことは苦しかったんだよね辛かったんだよね。」
その言葉にさらに涙が溢れた
結愛「岡本さん…まだ続きがあります。」
准一「これ以上はいいよ。結愛ちゃんが苦しんでる姿みていられない」
結愛「いいえ。岡本さんだからこそ知っていてほしいんです」
准一「わかった。ゆっくりでいいよ」
そして2人は離れた
結愛「グスン…私は両親を置いて逃げました。外に出て歩き始めた瞬間…車は爆発しました…それをみて私は立てなくなり…その場で座り込んで。突然すぎて涙も出ませんでした。すると衝突してきた車から人が出てきたんです。2人組の若い男で…突っ込んできた2人は軽いやけどですみました。けど私の両親は焼け死んだそうです。」
結愛は1度大きく呼吸をしてまた話はじめた
結愛「その2人は結局飲酒運転だったそうです。あいつらはほぼ無傷なのに…なんでお父さんとお母さんが…2人は無期懲役です。でもそんな罰則…許せないんです。だってあいつらはお父さんとお母さんに謝ってない。許されることじゃないからこんなことでは済まないですが謝ってほしい…」
准一「結愛ちゃん…」
結愛「こんなことが2度と起こって欲しくない。私と同じ思いで苦しんでほしくない。半年近く学校に行けませんでした…」
だんだん結愛の表情は悲しい顔ではなくなにか決心している表情にかわった
結愛「自分の弱さを感じました。この気持ちは忘れてはいけない。そう思ったとき思い浮かんだんです。私が救えばいい。事故を防ぐことができれば…」
准一「どうしようと思ったの?」
結愛「警察官になるんです。防犯パトロール、交通規制、交通整理をすれば少しでも事故は減る。私の手で命を守ることができるかもしれない…って思いました。まぁ今年試験であと少しなんですけど合格するかどうか…笑」
結愛は無理をして准一に微笑みかけた
その瞬間また准一は結愛を抱きよせた
准一「グスッ…」
結愛(えっ?岡本さん泣いてる…?)