「素直じゃなくて、悪いかよ。」
「ありがとうございます!芹沢 茉林って言います。あのっ、何かお礼がしたくて……」
「いやいや、いいよ。俺が、勝手にした事だから」
「そこをなんとか!」
必死だという事が伝わったのか、少し考えてから、
「じゃあ、下の名前で呼んで」
「えっ、と……すみません。名前、分かんなくて……」
「いいよ、いいよ。俺、斉藤 葵。三年」
笑いながら、そう言ってくれた。
「葵先輩!助けてくださってありがとうございました!」