「素直じゃなくて、悪いかよ。」
一佳ちゃんは、そう言うと一呼吸おいて、
「おめでとう!」
微笑みながらそう言ってくれた。
「ありがとう………」
「でもー、やっぱり、嘘つかれたのはちょっと怒ってる」
頬をぷくっと膨らませている一佳ちゃん。
「ど、どうしたら、許してくれる?」
「友達になってくれたら……いいよ」
手を私の前に差し出し、笑顔でそう言う一佳ちゃん。
「うんっ!宜しくね!」
私は、一佳ちゃんの手を握ってそう言う。
「大事にしてね。酒井くんの事」
一佳ちゃんの言葉に力強く頷いた。