「素直じゃなくて、悪いかよ。」
カランコロンと下駄の音が響く。
でも、この無言は、全然嫌じゃなくて。
だけど、あっという間に家に着いてしまった。
「おやすみ……!」
そう言って部屋に入ろうとしたら突然手首を捕まれて、おでこにキスを落とされる。
「おやすみ。」
そう言って家に帰って行く雨。
今、おでこにキスされて嬉しかったけど……口にしてほしいって思っちゃった。
……好きになってからも欲張りで溢れちゃうんだね。