「素直じゃなくて、悪いかよ。」


カランコロンと下駄の音が響く。



でも、この無言は、全然嫌じゃなくて。



だけど、あっという間に家に着いてしまった。



「おやすみ……!」



そう言って部屋に入ろうとしたら突然手首を捕まれて、おでこにキスを落とされる。



「おやすみ。」



そう言って家に帰って行く雨。



今、おでこにキスされて嬉しかったけど……口にしてほしいって思っちゃった。



……好きになってからも欲張りで溢れちゃうんだね。
< 175 / 248 >

この作品をシェア

pagetop