「素直じゃなくて、悪いかよ。」
「久しぶりだね!茉林ちゃん!雨だよね?てか、雨めっちゃ指名されてるんだよ、今日」
雨がいる小部屋に案内されながら、そう言われた。胸がちくっと痛む。
一つ一つカーテンで仕切ってあるみたい。
大丈夫、話せば分かってくれる。
先輩がカーテンをあけると、そこにはホストの格好をして、髪を耳にかけてピアスをして座っている雨の姿があった。
雨は私が来たのが想定外だったのか、すごく驚いている。
「じゃあ、姫。ごゆっくり」