「素直じゃなくて、悪いかよ。」
苦しそうに、切なそうに言ってくる。
「私もごめん!誤解するような事をして……」
「茉林は何も悪くないから、謝んなくていい。俺、先輩に嫉妬してたんだ。」
し、嫉妬……?
「葵先輩って、下の名前で呼んでてさ、二人で仲良く喋っててさ。
もしかしたら、俺の事嫌いになったのかなって。
ごめんな、余裕なくて」
私の頭をくしゃくしゃしながら、困ったように笑う。
「葵先輩とは、本当になにもないよ!それに葵先輩、雪奈先輩と付き合ってるから」