「素直じゃなくて、悪いかよ。」


私から離れて、猫耳を触りながらそう言ってくれた。



どうしよう、……キスしたい。



私は雨の袖を引っ張って、雨を見上げるように見ると、甘いキスを落としてくれた。



「明日は一緒に回ろうな?」



キスの最中そんな囁きを言って。



***



文化祭の二日目は、雨と一日中回れて楽しかったし、幸せだった。



文化祭もほとんど終わりで、残るは後夜祭にあがる花火のみとなった。

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