「素直じゃなくて、悪いかよ。」


二時間目。



私の大っ嫌いな数字の時間。



嫌だなぁ……。



「芹沢!」



「はいっ?」



えっ……?何、怒られるの?



「お前、数学の教科書持ってるよな?酒井に見せてやれ」



隣の席を見ると、何も出しておらず机に伏せている雨の姿があった。



私は、渋々雨の机に私の机をくっつける。



雨は、ほとんど授業中は、寝ているのに、



「おい、酒井。寝るんだったら、これ解いてからにしろ」
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