「素直じゃなくて、悪いかよ。」


私は、急いでブラウスのボタンを閉める。



その時、雨も警察に電話していた。



電話が、終わった雨が、



「……これも着とけ。」



ぶっきらぼうに差し出されたのは、雨が着ていたパーカー。



やっぱり大きくてスカートまで隠れてしまう。



「帰る、ーっ。」



私の方を振り向いた瞬間顔を真っ赤にする雨。



「どうしたの?」



「うるせー。立てよ、早く」



立たないと帰れないじゃん。



あれ、あれれ?



「立てない……。」

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