「素直じゃなくて、悪いかよ。」


鋭い目付きで睨んでくる。



これ以上抵抗すると雨怒っちゃうな。



大人しくしとかないと。



でも、さっきまで優しかったのに。



「でもさ、雨。なんでさ場所が分かったの?」



「は?別にいいだろそんな事」



「……教えてくれないんだったらいいよ。でも、理由は、どうであれ嬉しかったよ」



私は、笑ってそう言う。



雨は、私を睨み付けながらフイッと顔を逸らす。



なんか、安心して眠たくなってきちゃった。



私は、その後すぐ寝てしまったみたいだ。



だって、雨が、



「お前のために、走って聞き込みしたなんて言えねーよ。
ってか、寝顔可愛すぎなんですけど。」



そう言って、私の髪に口付けしたのを知らないのだから。




< 51 / 248 >

この作品をシェア

pagetop