「素直じゃなくて、悪いかよ。」
「可愛いって言ったら、悪いかよ。」


「へー。酒井君。そんな事言ったんだ」



昼休み。私は、イチゴオレを飲みながら風ちゃんに昨日の出来事を話していた。



「で。犯人は、捕まったって事?酒井君強いんだね」



「うん。雨、空手習ってたから」



「そうなんだ。でも、茉林が、無事で良かった」



そう微笑んでくれる。



「茉林ちゃーん」



声がする扉の方を振り返ると同じ委員会の子がいた。



私は、風ちゃんに「ちょっと行ってくるね」と言って席をたつ。

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