「素直じゃなくて、悪いかよ。」
また、大きな声で動物たちが鳴いている。
そして、ガサガサとなにかが近づいて来る音がする。
どうしよう、どうしよう……!
「助けてよ、雨!」
無意識に涙を流しながらそう呼んでいた。だって……
「……おい、なにやってんだよ。」
私を助けてくれるヒーローなのだから。
本当に来てくれた………!
でもまた、迷惑かけちゃって怒れちゃう。
今度こそ嫌われちゃうよ……。
「……良かった。無事で」