「素直じゃなくて、悪いかよ。」


「……ねぇ、好きな人って、誰?」



無意識に自分の口から出ていた言葉。



「あっ……いや……気にしないで!」



「なに、気になる?俺の好きな人」



雨は、突然立ち止まって私の方に真剣な顔をして振り向く。



「気になる、よ。だって……幼なじみだ、し」



私は、目線を外しながらそう言う。



「ふーん。」



すると雨は、ムスッと拗ねた表情をした。



「じゃあ、お前は?池田の事が好きなの?」
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