溺愛ドクターは恋情を止められない
「清春。お前、見る目あるんだな」
えっ? それは、どういうこと?
清春君に歩み寄り、頭を撫でる高原先生は、「もしよければ付き合ってくれない?」と私に問いかける。
「は、はい」
「やったー!」
勢いで返事をしてしまったけれど、清春君が大喜びする姿を見て、思わず口元が緩んだ。
それにしても、清春君に誘われただけなのに、まるで高原先生に誘われたかのようで、ドキドキする。
結局、先生も休める日曜に、公園で遊ぶことになった。
「急にごめんな。清春、心臓が悪くて、ずっと入院してたんだ」
「心臓!」
あんなに元気なのに。
「うん。小柴部長のオペのおかげで、動き回れるようになった。俺も助手としてオペに入って、小柴部長がいないときは担当医のようなこともしてた」